『切腹』を神保町シアターで観て書店を徘徊した 2020-11-28

 12時 起床。6時頃床に就いたのでかなり肌が荒れている、早寝早起きは大事。

 13時 寝具一式を洗濯機にかけて加湿器をクエン酸で洗い部屋掃除からの昼食。

 14時30分 神保町シアターへ向かう。お茶の水からちょっと歩くよねアテネ然り。

 15時30分『切腹』上映。動きのない画の連続に館内でちらほら欠伸が目立つ、橋本忍という名前があるからこそ映画にできる脚本なのであってもし新人が全く同じ脚本を提出したとして映画になるかはかなり疑問だ、おっとなるのは仲代がまげを投げる辺りからでそれまでは正直退屈で。『白と黒』のような骨太ドラマを勝手に期待した私が間違いでクライマックスは普通にチャンチャンバラバラで拍子抜け。

 ラスト、三國が斬られた家来を自死又は病死として報告しろと家来に命じるシーン。これがなんとも香ばしい、如何にも悪人でござれと付け加えるダメ押しが逆に冷めてしまう。しかし彼がとった行動は別に三國が極悪非道だからではない、あくまで組織の維持の為であり、仲代が耳を傾けろと要求したのと同じく三國にも耳を傾けろと私は言いたい。一方的に全てを語り返答を待たずして切腹する浪人のエゴイズムを美徳として描いた本作には三島由紀夫を重ねてしまうが、しかし私が真に支持するのは本作での三國に他ならない。それは脚気に対して森鴎外がとった行動と同じく、体制を維持する為に自ら泥を被る彼らの重荷に私は賛美を送りたい。彼らが社会に存在してくれるおかげで私のようなフリーター無責任男が責任を背負わずに済むのだから。

 しかし大衆は仲代を、三島を支持するだろう。でなければ本作は今日まで橋本忍の傑作として名を残していない筈だ、彼らは石を持て余しているんで投石する体のいい口実唯それだけを求めているのだ。

 17時30分 三省堂書店でうろつく。スマホ中毒の本と官能小説、『ひきこもれ』等を読んだ。なんか睡眠と運動がマジで大切らしい、それとSNSは積極的にコメントを送り社交をしているのは全体の8%でそれ以外は不幸になっているらしい。もちろんやらないのが一番だけれども。しかし社交っつてもなぁ、『ひきこもれ』では銭湯と神社の祭りがひきこもりに優しい社交として取り上げられていた(筆者の体験談)。

 官能小説は初めて読んだけれど中々面白かった、大体5章の構成で頭の10数ページで行為へのいきさつ、のこりの40ページ程で行為の最中が描かれている。作品にもよるのだが基本的に導入部は主人公が仕事等で落ち込んでいるとそこに現れたお姉さんの方からイヤらしい行為が展開されてゆくといった感じか? 行為の描写も比喩がなんとも可笑しく笑いながらも股間は膨らむという。ラストスパートのスピード感も文体からまじまじと感じられこれ別名義でしっかりした小説書いている人結構な数居るだろうな。

 20時 帰宅。入浴して夕飯を食べてから一体なにをしていたんだろう?

 22時『情報7Days』を視聴しながらみかん等を食べ横になる。

 23時30分 ネットサーフィン等をした。本はやっぱり家では中々読み進めるのが難しい、図書館はすぐ閉館するしコロナで書店は早めに閉まるしで一体どうすれば良いんだ? 喫茶店はもったいない意識からあまり利用したことがないが試してみるか、個人の喫茶店に通うことで社交が産まれたりもするのだろうか?

 フリーターとして実家を飛び出すことを時たま考える、でも別に今と大して変わらないんだろうな。バイトの日数が増えるくらいで他はいつも通り映画館に通うか図書館で本を読んでやりすごすのが関の山だ。