『女体』『風の餌食』『ヘルズ・ヒンジス』を観た 2020-11-13
7時50分 起床。小一時間だらだら〜HSBGで目を覚ます。食パンをフルーツ牛乳で流しながら録画した『じっくり聞いタロウ』を。
9時30分 シネマヴェーラ渋谷へ出発。
10時30分 山手線で社会人の立ち話が面白い。会社の同僚ってのは敬語とタメ語の中間で話すらしいんだがこれがぎこちなくて面白い。ゴリゴリの丁寧語の後に〜ッスねで〆たり射程を探りながら言葉を放つのは恋だけじゃないんだね、社交も仕事も僕のバイトだってそう。最も僕は対して喋りませんが......。
どっかの漫画だかで通勤ラッシュの山手線を一周すると儲け話が拾えるんでそれをどっかで降りて売り飛ばすってのがあったけどそれは本当だね。
男女が〜の物件はどうしやの? あれは自分で買った、引っ越すんだけどピアノ運ぶのに二万もかかっちゃった、徒歩10分の距離をだよ? ○○さんピアノ弾けるの? いや家内が実家から持ってきた、捨てろとも言えないんで姉の家に持ってくんだけど、そういえばこの間の出張は? 一日だけだからなんにも、実家帰って映画観て終わり、実家に帰って映画? 子供と鬼滅、ああ〜なんて喋ってる。程よくみんな電車で喋ってて欲しい。
11時『女体』上映。愛着障害の浅丘ルリ子がひっちゃかめっちゃかのハマり役、現代だとサブカル着て精神薬漬けになってそう、いつの時代も居るこた居るんだ色気狂いは女も男も。出ってて! んで本当に出ていくと行かないで! と引き止めるのは増村らしくて楽しいけれど本作はちょっと暗いな拗れてるから、人間全肯定増村映画!
13時 国立映画アーカイブへ向かう。
13時30分 八重洲口のマックでビッグマックを急いで流し込む。隣のサラリーマンがzoomで説教してるんだけどこれがおかしいんだな、しかめっ面で営業が〜だの客に〜は説明するのが普通〜だの延々唸ってる。あの説教の〜するのが普通って言葉としておかしいよ、手前の押しつけを社会を盾にして言うんだからペテンだよ、昼食時の忙しいマックの店内でカメラつけて白髪のおじ様がバカ真面目に説教してんだもん、説得力ないよって。そんなセコい上司俺はヤダな〜。
14時『風の餌食』上映。パリの下町喜劇でなければ風刺でもないルネ・クレールらしからぬ暗い映画。不時着した所を屋敷の女主人に助けられ、介抱される内に恋に落ちるも彼女にはトラウマがあって__という話。
しかし寝た、場内もスヤスヤ大会といった様子。『ル・ミリオン』のようなスピード感がなければ喜劇もなしで、女主人との恋も後年の『巴里祭』のような瑞々しいものでなくドロっとしていて暗い。
クライマックス、二人で屋敷を抜け出し追っ手とのカーチェイスになると助手席の彼女が立ち上がりそのまま落ちて死んでしまう。医師によれば彼女は冒頭で獄中の夫と別れ逃げ出した時点で精神がぶっ壊れていたというフロイト的な説教により男は狂って倒れる。
一年経っても男は彼女を忘れることができない、バーで失意する彼は彼女に介抱された日々を灰皿に乗った二つの煙草から思い出したかと思えば彼の横に彼女が現れる。彼はその幻影に寄り添い__FIN。そこには『幽霊西へ行く』のような朗らかな描写はなく何処まで行っても暗い、なんだかなぁ。
16時30分 丸ビルで休憩。横で社会人が延々と丁寧な口調で頷きながら説教していて怖すぎる。今後ネガティブゲームには絶対参加しないぞと誓う。
東京駅周辺の施設には無限にテレワーク中の社会人が居るんだけど、説教以外の会話を聞いたことがなければ十中八九説教する側が公共スペースに居るので社会人怖すぎる。よくマックとかそこらのベンチで声を出して説教出来るな
— ボダイボ (@Bodayboo) 2020年11月13日
17時 八重洲ブックセンターへ。
19時『ヘルズ・ヒンジス』弁士奏者つき上映。荒れ果てた西部の町に二人のガンマンが居た。彼らは悪党仲間だったが街に牧師とその妹がやって来ると男は彼女に思いを馳せ、二人は対立する。
主人公のウィリアム・S・ハートが馬に飛び乗り崖を下るシーンは圧巻。教会が燃やされた報いで酒場を燃やす主人公のぶっ飛び加減ったらない、村が丸々燃えるという。牧師の死体を馬に横たわらせる西部劇のお約束をこなし妹と共に祈りを捧げるとクローズアップでなんか良い話感を残して終わる__って村焼けとんねんぞ! ツッコミどころはあるが炎に赤の染色が重ねられたりで楽しめた。
活弁の片岡一郎は初見だったけれどもかなり真面目な人なんだな、坂本頼光の方が緩いので好み。
21時30分 帰宅。なんだか今日は疲れた、自転車漕ぎながらかなりブルーになる。Twitterには無限に上が居るのであんまり精神によろしくない、どんだけ僕が無知か。夕飯をとりつつ『所さんのそこんトコロ』を。
22時『脳ベルSHOW』視聴。なんかだるいのでさっさと寝るか。